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執筆者の写真プラナビ編集部

th-1物語

更新日:2020年3月17日


-ティーエッチワンものがたり-


日本でインテリア専門学校を卒業した後に海外留学を通して学びを深めたものの、学校を終えたばかりの女性をインテリア専門職として採用してくれる会社はなく、工務店の設計部に入ったことが建築世界との接点、それがth-1の朝倉幸子(あさくら・さちこ)社長です。



工務店では設計から施工に至るまであらゆる業務をこなしていた朝倉さんでしたが、段取りを立てるのが得意だったことや、誰も気づかないような微細な歪みも一目で指摘できるほど細かなことに気づく才能があったことなどから、徐々に施工の奥深さに魅せられていくようになります。


ちょうどその頃、建築家のご主人との出会いによって設計の奥深さに触れることができたことから「設計も施工もではなく、自分の得意な施工を徹底的に究めよう」という意志が固まり、本格的に施工者としての道を歩むことになったのです。


それ以来、数多くの有名建築家の仕事を引き受けることで数々の難しい施工案件に対応し、それが評判を呼んで他の建築家から依頼を受ける要因になる・・・「そんな好循環でここまでやってきました」と朝倉さんは語ります。



th-1は良い職人を抱えていることでも定評がありますが「施工は職人の力が大きいですから、会社の取り分を抑えてでも職人さんにはしっかりとした報酬をお支払いする」という姿勢が、優れた職人を集めて難しい仕事を次々に完遂する要因となっているのでしょう。


朝倉さんは、建築構造に関する専門誌「建築技術」で構造家とのインタビュー記事を毎号寄稿しており、当代一流の構造家との対談を通して伝わってくる朝倉さんの該博な知識の一端を知ることができます。


建築家の気持ちや設計意図を汲み取り、構造を知り尽くした朝倉さんだからこそ建築家の信頼は厚く、「建築家ご自宅の施工を10邸以上依頼されている」のも肯けます。



「会社のスタッフが育ってくれているのが嬉しい」と語る朝倉さんの座右の銘は


「設計は設計、施工は施工、各々の道を究めてこそ本当に優れた建築が生まれる」。






日々の施工の面白さはもちろん、ご自身の豊富な施工ノウハウがスタッフに着実に継承されていることをすごく喜んでおられる姿が印象的でした。









家を”買う”ものから"創る"ものへ

プラナビ編集部 上野





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